畳について

畳の構成

畳は畳床・畳表・畳縁と、いたってシンプルな構造でできています。

畳は、幾重にも重ねた稲藁を締め付け、圧縮して作られた「畳床」に、経糸に天然のイグサを編みこんで織られた「畳表」を上からかぶせ、長辺に「畳縁」を縫い付けることで作られています。現在では、科学技術の進歩や、住宅事情やニーズの変化に伴い、様々な素材が使われるようになりました。

しかし、畳自体の基本的な構造や製法に関しては大昔から変わりありませんが、最近では、畳床・畳表のみの「縁なし畳」も増えてきています。

「畳床(たたみどこ)」「畳表(たたみおもて)」「畳縁(たたみべり)」それぞれの特徴をご紹介します。

畳床 ~たたみどこ

畳の中心部分で普段は見えませんが、最も重要な部分です。畳の生活の中で感じる、ほど良い硬さ・柔軟性・遮音性・保温性・吸放湿性など、多くの機能があります。特に転んでも怪我をしにくく衝撃を和らげる性質は フローリングや絨毯に無い優しい機能でお年寄りお子様には最適です。

畳床の種類

稲わら畳床

交互に重ねたわらを圧縮して縫い合わせる。全体がわらと空気の層で出来ていて、独特の柔軟性とほど良い硬さを持ち、抜群の遮音性・吸放湿性があり転んでも怪我をしにくい機能性質が特徴です。

また管理がよく極度の湿気が無ければ耐久力は抜群です。また廃材になっても地球に優しい素材です。

稲わらサンドイッチ畳床

一番多く「わら」を使う中心部分にポリスチレンフォーム板を入れ、上下「わら」のサンドイッチタイプで、「稲わら畳床」程ではありませんが、クッション性がある。また、ポリスチレンフォームが湿気に強いことから多湿な部屋で使われていることが多いです。

建材畳床

木材パルプで作った畳ボードとポリスチレンフォーム板を使ったタイプ。種類にその構造によってKT-Ⅰ・KT-Ⅱ・KT-Ⅲ・KT-K・KT-Nの5種類があります。 また、安価で軽量なのに断熱性や快湿性に優れており、「ダニ」が寄生しづらい特徴があります。(写真はKT-Ⅲ)

畳床 ~たたみおもて

畳表は「い草」を織ったものです。「い草」農家が一年間大変な苦労をして田んぼで育てた「い草」を、生産農家や畳表製造業者が織って作ります。
品質は草丈が長く、太さと色合いが均一な「い草」で織られた畳表ほど上質な畳表です。同じ農家で「い草」の長さ等の状態により上級品から並級品までの畳表が生産されます

心地良さや使い勝手はもちろん
健康にも配慮
【ダイケン畳表】

天然い草の風合いや
肌触りで高い機能性
【セキスイ美草】

い草

畳表に使われるい草は「丸い」と「三角い(七島い)」があります。縁付き畳は「丸い」で織られた畳表が使われ「三角い」は縁なし畳に使われます。(「丸い」も縁なしに使います)
品質は「丸い」は断面が真丸く、芯の部分に海綿状の綿がしっかり入り、表皮が厚いものほど上質です。
「三角い」は太く、草に油気があり十分な強度を有したものほど上質です。

畳床 ~たたみおもて

畳縁は畳の巾部分(畳表の切り落とし部分)を保護補強するための布製の素材です。畳縁をしっかり縫うことで型崩れ・ほつれが無くなります。実用面ではそうなりますが、歴史的に見れば権威の象徴で身分を表すもので、柄・色などの取り決めがありました。素材も絹・麻・綿があり現在はそれにポリエステル等が加わり色も柄も多彩になり見本を見て選択を楽しんでおられるお客様も多くなっております。

畳の構成

畳にはさまざまな
優れた効能があります

畳のある和の空間に足を踏み入れた時、本能的に心がやすらぎ、『気持ちいい』 『気持ちが和む』という気分にさせてくれます。畳は見て感じ、触れて感じ、嗅いで感じ、また、無意識のうちに感じている部分があります。

やすらぐ・落ち着く

目には見えませんが畳の機能・効用が人間にとって良い空間を作ってくれています。 誰でも無意識の内に安堵感を感じています。

吸・保湿性

畳は湿気があれば吸収し、乾燥すれば水分を放出する優れた機能を持っています(建材・素材中トップクラスのエアコン機能)室内の湿度を何時も安定させており、その結果室内温度を下げています。

畳床がワラ100%の場合中心部は空気の層で出来ております。畳表のイ草も優しい弾力を有しており、両方の特色が理想的な弾力を造り上げております。転んでも怪我をしにくい床材です。更にその感触は、足の裏に程よく、脳に良い刺激を与えていることが分かっております。

畳のある空間は静かです。優れた吸音性がもたらします。

畳は呼吸しています。その為ほこりを吸収したり更にはダイオキシン・ホルムアルデヒドを吸収しており同じ家の中でも畳のある部屋が空気が綺麗なことが実証されております。
(化学物質が少ない空間)
※畳一枚が二酸化炭素を1.5キロ吸収することが解りました。正に、エコです。

い草(畳表)には抜群の抗菌性があることが研究で明らかになっております。腸管出血性大腸菌O157などの食中毒菌や腐敗細菌に極だった抗菌性を示しています。(北九州市立大学 森田 洋博士)O157の他にサルモネラ菌・ブドウ球菌。腸管出血性大腸菌O26・O111・ボツリヌス菌・腸炎ビブリオ菌等々腐敗細菌でもバチルス菌・ミクロコッカス菌等にも抗菌性を示しております。その後の研究でお風呂に繁殖するレジオネラ菌や水虫に対しても有効なことが明らかになっています。これを見ても畳が如何に衛生的で理想の床材であるか明白であります。

畳(い草)の香は調査で好む香のトップクラスにあります。その香は脳を刺激してアルファ波を出すことが知られています。また色合いは赤と黄色の中間で日本人の好む色だそうです。
畳の色と、日本人の皮膚の色の光の反射率がほとんど同じ事から保護色だそうで畳のある空間は日本人にとって無意識の内に本能が安らいでいることになります。

0282-43-7352

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